7冊同時進行読書

~急がない読書 作品世界を開く~

日誌

【2020.4.5~2020.4.11】   7冊同時進行読書【戦争と平和】【おくのほそ道】【水滸伝】【白銀の墟 玄の月(十二国記)】【若草物語】【イリアス】【李陵・山月記】を読む。 進捗状況と独りごと《2020-第15週》

投稿日:2020年4月5日 更新日:

桜は満開ですが、新型コロナウィルスの影響で花見は自粛ムードです。
車窓から眺めています。

7冊同時進行読書、2020年15週目です。



今週も7冊同時進行で読書します。《通算18週目》

2020年 4月5日 (日曜日)

  1. 【戦争と平和】(二) 第二部 第三篇 13  (303~313ページ) 59日目、総計162日目。
  2. 【おくのほそ道】◈石巻(110~114ページ) 28日目。
  3. 【水滸伝】(四) 巻の三十六 梁山泊にて呉用は戴宗を挙げ 掲陽嶺にて宋江は李俊に逢う(120~136ページ) 17日目、総計148日目。  
  4. 【白銀の墟 玄の月】(第四巻)  二十章 5 (114~122ページ) 14日目、総計141日目。 
  5. 【若草物語】祝クリスマス(33~37ページ)6日目。 
  6. 【イリアス】(下) 第十六歌 パトロクロスの巻(123~130ページ) 27日目、総計127日目。 
  7. 【李陵・山月記】弟子(33~39ページ) 8日目。 を読みました。

【水滸伝】

4人の好漢が登場します。

李俊。渾名は混江竜。天寿星の生まれ変わりで梁山泊第26位。

李立。渾名は催命判官(冥府の裁判官という意味)。地奴星の生まれ変わりで梁山泊第96位。

童威。渾名は出洞蛟(洞穴から出てきたミズチ)。地進星の生まれ変わりで梁山泊第68位。
童猛。渾名は翻江蜃(長江を荒れさせるミズチ)。地退星の生まれ変わりで梁山泊第69位。

童威、童猛は兄弟です。

李立は居酒屋を営んでいますが、手頃な旅人が客としてやってくると、痺れ薬を飲ませ、金品は当然奪ったうえ、その肉は饅頭の餡にしてしまうというとんでもない酒屋で、危うく宋江も饅頭にされるところでした。

武松も全く同じ目に会いましたが、相変わらずこういった商売をしていることに対するツッコミはありません。

【イリアス】

トロイア軍のアテュムニオスとマリスの兄弟が殺されます。この二人より、そこでサラッと紹介された彼らの父親の方が気になりました。

二人はアミソダロスを父とする槍の使い手で、そのアミソダロスこそ、多数の人に災禍をもたらした怪獣キマイラを育てた男であった。

キマイラはライオン、やぎ、へびの頭をもった口から火を噴く怪獣で、キメラの語源でもあります。

テュポーンとエキドナの娘で、他にケルベロス、ヒュドラなどもこの両親から生まれ出でいます。

天馬ペガサスの助けを受けたベレロフォンにより退治されます。

少し調べただけで、ケルベロスやペガサスといったファンタジーではお馴染みのキャラクターがゴロゴロ出てきます。きりがないので端折っていますが、スフィンクス、巨人アルゴス、永遠に巨岩を坂道に押し上げ続けるシジフォスなども関連してきます。ギリシャ神話の膨大さというか、奥深さを痛感させられます。

【ブログ】 3月18日の日誌より。

とにかく、ブログの文を書いている時間が圧倒的に少な過ぎます。(多くの日においてゼロ)

少なくとも1日に1時間は文章作成に当てたいので、今日から徐々に増やしていきます。

10分づつ1週間ごとに増していき、5週間後に60分にもっていきます。まだ継続中です。

  1. 3月18日(水)~3月24日(火) 10分
  2. 3月25日(水)~3月31日(火) 20分
  3. 4月1日(水)~4月7日(火) 30分
  4. 4月8日(水)~4月14日(火) 40分
  5. 4月15日(水)~4月21日(火) 50分
  6. 4月22日(水)~ 60分  《 4月26日でブログ開始6ヶ月 》

先週の水曜日から、ブログの文章作成に30分あてています。今週水曜日から40分になります。この辺がネックですかね。乗り越えられるでしょうか。

2020年 4月6日 (月曜日)

  1. 【戦争と平和】(二) 第二部 第三篇 14  (314~319ページ)
  2. 【おくのほそ道】◈平泉(115~121ページ)
  3. 【水滸伝】(四) 巻の三十六 梁山泊にて呉用は戴宗を挙げ 掲陽嶺にて宋江は李俊に逢う(136~142ページ)  
  4. 【白銀の墟 玄の月】(第四巻)  二十章 6 (122~130ページ) 
  5. 【若草物語】祝クリスマス(37~42ページ)
  6. 【イリアス】(下) 第十六歌 パトロクロスの巻(130~135ページ) 
  7. 【李陵・山月記】弟子(39~42ページ) を読みました。

【水滸伝】

薛永登場。地幽星の生まれ変わりで梁山泊第84位。渾名は病大虫です。病大虫は虎まがいという意味です。

穆春登場。渾名は小遮攔で地鎮星の生まれ変わり梁山泊第80位。穆弘の弟です。ここではまだ名前は出ていません。

【おくのほそ道】平泉

夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡

有名な句です。

唐の詩人、杜甫の「春望」という詩の一句からきています。

国破れて山河在り。城春にして草木深し。

卯の花が咲いています。卯の花は空木(ウツギ)のことです。

2020年 4月7日 (火曜日)

  1. 【戦争と平和】(二) 第二部 第三篇 15  (319~324ページ)
  2. 【おくのほそ道】◈尿前の関(122~124ページ) 30日目≪中断します≫
  3. 【水滸伝】(四) 巻の三十七 没遮攔 及時雨を追いかけ 船火児 夜るに潯陽江を閙(さわ)がす(143~154ページ)  
  4. 【白銀の墟 玄の月】(第四巻)  二十章 7 (130~139ページ) 
  5. 【若草物語】祝クリスマス(42~47ページ)
  6. 【イリアス】(下) 第十六歌 パトロクロスの巻(135~139ページ) 
  7. 【李陵・山月記】弟子(42~48ページ) を読みました。

【おくのほそ道】

宮城県から山形県に入りました。

世界というか情景が全く見えてきません。

というのも、このブログでは作品世界に浸ることが目的で、先を急ぐことなく、物語世界に没頭できる作品を選び、それらを同時進行で読書しています。

この【おくのほそ道】は、その格好の対象だと思ったのですが、そうではなかったようです。

そもそも僕の考え違いでした。

俳句というものが、根本的に情景、さらには情景をも含んだ世界を伝えることを主眼に置いているものだと勘違いしていました。

実際にはそうではありません。少し考えればわかることです。

世界を相手に伝えることが目的なら、形式あるいはルールなどは必要ないからです。

言うまでもなく俳句には、字数制限、季語を入れること、他にも技巧的な手法が多々あります。

俳句の上手い下手は素人なので分かりません。ただ、今迄読んできてこの旅行での情景は、僕には伝わってきませんでした。

重ねてそもそもで言えば、この作品は紀行文であって物語ではないのです。

僕にとっての物語というものが、相手(読者)の心にその物語世界を展開させることを目的としたものならば、俳句というものは、それとは別の何かを目指した文学の一形態なのだと思いました。

という訳で、【おくのほそ道】の読書は中断します。



 

先日、杜甫の春望という詩の一節「国破れて山河在り。城春にして草木深し」を挙げましたが、これだけでその情景が見事に浮かび上がってきます。

しかし、この詩も律詩という定型詩であり、かなり形式とルールに縛られている作品です。

今同時進行で読んでいるホメロスの【イリアス】も形式等の縛りの多い作品だと思われます。この【イリアス】は抜きん出てその作品世界が伝わってきます。

となれば、形式やルールと世界が伝わってくることとは、相容れない訳ではなさそうです。

2020年 4月8日 (水曜日)

  1. 【戦争と平和】(二) 第二部 第三篇 16  (324~329ページ)
  2. 【草枕】一(5~8ページ) 1日目
  3. 【水滸伝】(四) 巻の三十七 没遮攔 及時雨を追いかけ 船火児 夜るに潯陽江を閙(さわ)がす(154~168ページ)  
  4. 【白銀の墟 玄の月】(第四巻)  二十章 7 (139~144ページ) 
  5. 【若草物語】祝クリスマス(47~54ページ)
  6. 【イリアス】(下) 第十六歌 パトロクロスの巻(139~144ページ) 
  7. 【李陵・山月記】弟子(48~50ページ) を読みました。

【草枕】

今日から夏目漱石の【草枕】を読みます。講談社文庫版です。

数年に一度、春になると読むので、今回で5度目ぐらいでしょうか。

冒頭部分はあまりにも有名です。

山道を登りながら、こう考えた。

智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。

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感想(7件)

【水滸伝】

穆弘登場。渾名は没遮攔(さえぎるものなし)。天究星の生まれ変わりで梁山泊第24位です。名はまだ出ていません。穆春は弟です。

船火児の張横登場。梁山泊第28位で、天畢星の生まれ変わりです。浪裏白條(ろうりはくちょう)の張順の兄です。

呉用の知り合いだった阮氏三兄弟もそうですが、なぜか水辺の好漢たちには兄弟揃って梁山泊のメンバーであることが多いです。(穆弘・穆春、張横・張順、童威・童猛)

2020年 4月9日 (木曜日)

  1. 【戦争と平和】(二) 第二部 第三篇 17  (329~333ページ)
  2. 【草枕】一(8~11ページ)
  3. 【水滸伝】(四) 巻の三十七 没遮攔 及時雨を追いかけ 船火児 夜るに潯陽江を閙(さわ)がす(168~174ページ)  
  4. 【白銀の墟 玄の月】(第四巻)  二十章 8 (144~152ページ) 
  5. 【若草物語】祝クリスマス(54~60ページ)
  6. 【イリアス】(下) 第十六歌 パトロクロスの巻(144~149ページ) 
  7. 【李陵・山月記】弟子(50~52ページ) を読みました。

【草枕】

菜の花が咲き、上空では雲雀が囀っています。

 

2020年 4月10日 (金曜日)

  1. 【戦争と平和】(二) 第二部 第三篇 18  (333~339ページ)
  2. 【草枕】(11~14ページ)
  3. 【水滸伝】(四) 巻の三十七 没遮攔 及時雨を追いかけ 船火児 夜るに潯陽江を閙(さわ)がす(174~178ページ)  
  4. 【白銀の墟 玄の月】(第四巻)  二十章 8 (152~160ページ) 
  5. 【若草物語】祝クリスマス(60~69ページ)
  6. 【イリアス】(下) 第十六歌 パトロクロスの巻(149~154ページ) 
  7. 【李陵・山月記】弟子(52~54ページ) を読みました。

【李陵・山月記】弟子

孔子とその弟子である子路との話です。

この短編を読むと、孔子も一人の人間だったのだという当たり前の事を思ってしまいます。というのも、論語などの書物を孔子と聞くと連想してしまうからです。

高邁であり、不遇でもある孔子の姿を遠く麦畠を行く一団の中に見い出した時、子路の孔子に対する敬愛の情が切実な高まりをもって子路自身に迫ります。

2020年 4月11日 (土曜日)

  1. 【戦争と平和】(二) 第二部 第三篇 19  (339~342ページ) 65日目、総計168日目。
  2. 【草枕】一(14~17ページ) 4日目。
  3. 【水滸伝】(四) 巻の三十八 及時雨は神行太保に会い 黒旋風は浪裏白跳と闘う(179~187ページ) 23日目、総計154日目。  
  4. 【白銀の墟 玄の月】(第四巻)  二十一章 1 (161~177ページ) 20日目、総計147日目。 
  5. 【若草物語】重荷(69~72ページ)12日目。
  6. 【イリアス】(下) 第十七歌 メネラオス奮戦す(155~162ページ) 33日目、総計133日目。 
  7. 【李陵・山月記】弟子(54~59ページ) 14日目。を読みました。

【戦争と平和】

ロストフ家のナターシャは初めての大舞踏会に参加しました。緊張の中なかなか舞踏へのお誘いが得られず、不安と悲しみに苛まれていました。

そんなときアンドレイ公爵は親友ピエールの勧めもあり、ナターシャを誘い共に踊ります。

主人公アンドレイ公爵は頭脳明晰で、時として冷徹ともいえる性格ですが、ナターシャにより、新たな息吹を吹き込まれたような感じです。

生きることにともすれば倦怠気味だったのに、自分の未来の幸福に積極的になってきていて、彼女の愛らしく初々しい姿は、アンドレイの人生を照らす光となっています。

【草枕】

芭蕉の【おくのほそ道】を読むのを中断し、この【草枕】を読み始めています。

30日間読んで止めたのですが、中断箇所は「尿前の関」で、そこでは『蚤虱馬の尿する枕もと』という句を詠んでいます。

そして、今日読んだ【草枕】の一節に

芭蕉と云う男は枕元に馬が尿するのさえ雅な事と見立てて発句にした

とあります。偶然とはいえ面白いです。

【水滸伝】

神行太保の戴宗登場。梁山泊第20位で、天速星の生まれ変わりです。

道士で神行法という道術を使います。

両脚に護符を一枚ずつ付けることにより、一日に約275㎞の移動が可能です。二枚ずつ貼れば約440㎞となります。(これが限界)

尚、一人までなら術者以外の者も同行可能です。

中国の小説で四大奇書とも言われる【水滸伝】にふさわしい登場人物です。

この後登場する浪裏白跳の張順も泳ぎが得意という域を超えて、七日七晩水中に潜んでいられるというなかなかの超人です。

また、来週。

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